≪東京都教員採用試験2次試験ルポルタージュ≫

ふーじーさんからの東京都教員採用試験2次試験ルポルタージュをいただきました。
                                                        by わんこ




平成14年東京都教員採用試験2次ルポルタージュ

 

はじめに

二次試験で行う事を先に挙げておこう。

1.個人面接(あらかじめ指導案を作成し、模擬授業を5分行う。導入、展開、まとめのいずれかを指示される)30分

2.集団討論(まず自己PRを2分で行う。そして、それについて面接官から質疑応答を受ける。のち、討論開始。詳細は以下。)90分

 

以上の2つである。以下には、当日の流れを書く。

 

試験会場である某高校へと向かう。集合時間の30分前に着く。ほぼ全員の受験者が外で待機をしていた。

そもそも試験は午前の部、午後の部とあり、私は午後の部の人。さらに受験生はそこで2つにグループ分けがされる。

私のグループは、個人面接→集団討論の順番であった。もう片方のグループは、集団討論→個人面接であった。

午前の方達が晴れやかな顔で退出する頃に、午後の部である我々が控え室へと入室可能となる。

受験番号の書かれた席に着席する。A〜Fまでの番号が併せて書かれてあり、私はDであった。

そこにおよそ48名(A〜Fの6名×8グループ)が集合している。

 

・集合時間の30分後に試験官が説明を行い、面接表・指導案・健康診断書などを回収する。

・説明の後、AとBは移動し、個人面接をはじめる。CとD、EとFは30分待機。

・AとBの個人面接終了10分前にCとDは移動し、個人面接の教室の前に座らされる。EとFはさらに30分待機。

 

私はDであるから、30分待機の後、個人面接の教室へ赴いた。中にいる面接官から入室を指示され、ドアをノックする

「失礼します!!」勤めて明るい声で言う。

面接官の三人は全員男だった。その内の一人に、面接表と指導案(3名分の部数)を渡す。個人面接では、

 

・まず5分以内で指導案の内容を説明する

・次に5分間、指示された個所の模擬授業を行う

・残り20分、面接官の質疑応答を受ける

 

といった30分。5分で指導案を説明するが、早口はもっとも印象が悪い。話はゆっくり、簡潔・明瞭に、が基本である。

模擬授業では、主に受験者の人柄、教師としての雰囲気(声の大きさ、挙動)、児童とのかかわり方(呼びかけ方、受け答え方)

などを見られ、授業の内容や、指導案の完成度はあまり問われない・・・とされている。

現役生には特にその傾向は強い。つまり、授業のうまさではなく、受験生の教師としての可能性・センスを見られるようである。

しかし、非常勤講師などの経験が有る者にはその限りではなく、

実際的な指導力を見られるため、現役生よりも厳しい評価をされる・・・という噂だ。

 

模擬授業を終えると、質疑応答が始まる。私に聞いてきたことは、以下の通りである。

 

Qこの授業は実際に実習でやられたものですか?

Aはい、そうです。

Qあなたは6年生を見たのですね?

Aはい、そうです。

Q国語専攻の方でいらっしゃるようで、模擬授業でも国語の授業を行われたようですが・・・

 あなたは司書教諭資格も取得見込みのようですが、今、文部省で読書指導に関する

 プロジェクトを立ち上げているのですが、何かご存知ですか?

Aはい、・・・申し訳ありません。存じ上げません。勉強しておきます。

Q・・・では、あなたの教員志望の理由をお聞かせいただけますか?

Aはい、教育実習に行き、子ども達と触れ合ったり、授業を行ったりすることを通じて、教員という仕事の素晴らしさを

 肌で感じることができたからです。それは、「子ども達と感動を共有できること」だと感じました。

Q感動の共有ですか。いい言葉ですね。具体的にどのような時にそれを感じたのですか?

Aはい・・・(音楽の授業の話をした)

Qなるほど。では、国語の授業などでもそうした感動の場面はどうやって作り出せるでしょうか。

Aはい、子ども達が何かを感じ、それを発言したり、ほかの子どもの発言を指摘したりすることで、

 自分自身の考えに対する気づきが生まれたとき、子どもの心は動くのだと思っています。

 (少し的外れの感有り。)

Qでは国語において、文学作品を学習する意義は何だと思いますか?

Aはい・・・その作品に触れて・・・(少し考え)子どもの、感性を育む事にあると思います。

Qあなたは卒業論文を夏目漱石でやられていますが、漱石の作品が教科書から無くなる事について

 どう思われますか?

Aはい、高校の時「こころ」を読んで漱石に興味を持ちましたが・・・寂しく思います。

Qあなたからよく「感動」という言葉を聞くが、では授業以外の場面で

 子ども達に感動を与える場面や指導は、どうやって作れるでしょうか。

Aはい・・・(少し考え)、遊びの場面です。たとえば誰か一人の子どもが遊びの輪の中に入れないような事がある時、

 ほかの子どもがその子を導いてあげたり、仲間はずれにならないように気を配っているような所には、感動が生まれると思います。

 そういう子どもを私は育てたいと思います。

Qあなたは、これから公立の小学校に実習に行くのですか?

Aいえ、公立に関しては申し込んでおりませんので・・・(しどろもどろ)

Qでは、附属の小学校でしか経験が無いのですね?

Aはい。(なぜこの質問をされたのか未だに疑問。面接官は学歴は知らないはずだが、恐らく私を学芸大生だと認知していた。

Qでは、あなたが教師として一番大切にしたい事はなんですか?

Aはい・・・(考え)、「子どもに嘘をつかないこと」です。

Q(踵を返すように)はい、ありがとうございました。私からは以上です。

 

Qあなたはホームページをお持ちのようですが、どのくらいの頻度でパソコンを開くのですか?

Aはい、数日に一回は更新作業を行うようにしています。

Qでは、現場でパソコンでの指導などはできますでしょうか?

Aはい、大丈夫だと思います。

 

Qあなたはボランティア活動を行ってますね。こうした活動を通じて、何を感じましたか?

Aはい、子どもをかわいいと感じました。そして、保護者の方のご理解やご協力は大切だと感じました。

Qそうした理解を得るために、あなたは教員としてどう努力しますか?

Aはい、その行事に関する内容、ねらい、工程などを説明する説明会といった場を開設したいと思います。

 そして、理解と協力を得たいと思います。

 

Qあなたは、これから同年代ではなく、年の離れた人に囲まれて仕事をするわけですが、

 こうした環境に対する不安などは何かありますか?

Aはい、私は高校時代弓道部に所属していたので、礼儀というか目上の人を敬う態度は、自分にはあると思っています。

 ですから、大丈夫だと思います。(失敗。ここではアルバイト経験についてアピールすべきだった。)

 

Q勤務地は島しょや僻地でも大丈夫ですね?

Aはい、大丈夫です。

 

この質疑を最後に「それでは時間になりましたので、どうぞご退出ください。」の声がかかり、退出した。

私が思うに、面接官の3人はそれぞれ役割分担が有ったように思う。

 

・一人は教育観を聞く人。高圧的かつ無愛想に聞いてくる事で、受験生の真価を問う。

・一人は、特技や能力、勤務条件などを聞く人。優しい雰囲気で受験生の緊張をほぐす。

・一人は以上の二人の中間で、聞くジャンルは多様。事務的な態度であった。

 

集団討論

一旦控え室に戻る。面接がE、Fまで終了したら、今度は集団討論。

(それまでに自分のグループの人と会話して気心を掴んでおくと、おそらく心理的に討論しやすくなる。)

グループで移動し、教室に案内される。面接官3人を正面に座らせて、A〜Fの6人の受験生は扇形に座らされる。

 

・まず、Aさんから2分間の自己PRを行う。(なぜ教師になろうとしたか、今何をしているかなどを話している人が多かった)10分

・次に、面接官から自己PRに関する質疑応答を受ける。(全員ではない。面接官の興味の対象によるらしい)10分

・テーマを与えられ、討論を開始する。(東京都は司会を立てないで行うらしい)40分

・討論に関する質疑応答を受ける。20分

・討論とは無関係な質疑応答を受ける。(おそらくこの場面で聞いた面接官は、一般企業の人事担当)10分

 

以上90分である。集団討論のテーマは、

「国民意識調査で、4人に3人がボランティア活動に興味があると答えておきながら、

実際ボランティア経験の有る人はは3人に1人という現状があります。最近ボランティアが見直されていますが・・・」

1.このようにボランティア経験者が少ない現状は、社会的要因にあるものだと思いますか、

 個人の意識や意欲にあるものだと思いますか。

2.ボランティアが最近見直されている要因は、いったいどんなことだと思いますか。

3.これからの社会生活をよりよくしていくために、どんなことをしていけばよいと思いますか。

*教育に無理に結びつけようとせず、自由に様々な角度から論じなさい。

 

であった。討論の評価は個々の協調性や、対人関係能力に有るとされ、

本人のプレゼン能力に有るという訳でもない。だから、しゃべり上手が良い訳でもないようだ。

他を押しのける積極性や、討論に参加しない消極性は同じく良くない・・・とされる。

 

端的な事実は赤字。主観は青字で構成した。

その他質問等、ふーじーぺーじ掲示板にて受け付けます。








Click here to visit our sponsor